新幹線の車掌や販売員、長時間にわたり高濃度の受動喫煙を浴びる
〜 最大で基準値の11倍の濃度、勤務時間の8割以上 〜
第79回 日本産業衛生学会で発表
2006年5月26日
禁煙広報センター
5月9日(火)から12日(金)まで宮城県仙台市で開催された「第79回日本産業衛生学会」で、東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教室の中田ゆりさんが、産業医科大学産業生態科学研究所労働衛生工学の大和浩さん、大神明さん、亀田総合病院呼吸器内科の金子教宏さんとの共同研究、「新幹線で働く労働者(販売員・車掌)の受動喫煙」について発表しました。その中で、喫煙車からのたばこの煙によって、新幹線の車掌や販売員が、長時間にわたって高濃度の受動喫煙を浴びていることが明らかになりました。
今回の調査は、東京〜大阪間、大阪〜福岡間の新幹線に勤務する車掌や社内販売員に同行し、乗務中の受動喫煙の時間と量、たばこ煙粉塵濃度をデジタル粉塵計によって測定したものです。その結果、車掌や販売員は、喫煙車に出入りするたびに、最大で法定基準値の11倍という高濃度の受動喫煙にさらされており、受動喫煙の程度が深刻であることが分かりました。また、喫煙車と隣接するデッキや禁煙車両、さらにその先の禁煙車両にも煙が漏れていることから、喫煙車以外でも受動喫煙を防げず、そのため、新幹線の車掌や販売員は勤務時間の8割以上にわたって受動喫煙を浴びていることも明らかになりました。
中田さんは、喫煙車の煙が禁煙車両に拡散して、非喫煙者が受動喫煙にされられていること、車掌や販売員など、新幹線内で勤務する車掌や販売員が労働中に大量の受動喫煙を浴びていることを問題だとして指摘しています。その上で、「労働者、利用者を守るために日本でも事業主まかせではない、法律による規制が必要だ」と語っています。
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