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禁煙補助剤の使用と禁煙試行率の増加で死亡者数が最大31万人減少
日本の禁煙促進が健康に及ぼす効果に関する初のモデル研究
2007年7月13日 禁煙広報センター

  米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生校 疫学部部長 兼 教授のジョナサン・サメット教授は、本日開催された「がん予防大会 in Tokyo 2007」(日本がん予防学会、日本がん分子疫学研究会、日本がん疫学研究会の共催)において、日本と米国における疫学研究に基づいた統計モデルを用い、日本の喫煙者の肺がんと心疾患による回避可能な死亡者数を予測した研究結果を発表した。このモデル研究によると、ニコチン代替療法*2(以下、NRT)の使用が進み、禁煙試行率*1が向上すれば、20年間で肺がんと心疾患*3の死亡者数は31万人以上減少することが示された。これは単純計算すると、1日当たり平均40人強が死を免れる計算になる。

 米国の禁煙試行率約40%*4に比べて、日本では男性は8%、女性は11%*5の極めて低い数値に留まっている。そこで、本研究は、禁煙試行者数の増加と禁煙試行方法の改善により、喫煙が及ぼす死亡者数が減少するであろうという仮説のもと、禁煙試行の有効性を向上させ、より多くの喫煙者に禁煙試行を促す薬物療法の効果を示すために行われた。

 本研究は、サメット教授を中心に、東京女子医科大学と国立がんセンターによる日米共同研究として、2003年にスタート。喫煙者によるNRT使用の増加に伴う日本人の死亡者数の変化を予測するシミュレーションモデルを開発し、喫煙率、日本人の肺がんおよび心疾患による死亡率、NRTの使用と効果についてのデータを入力した。その結果、現在の禁煙試行率とNRTの使用率における死亡者数を基準にして、全喫煙者が禁煙を試行し、全員がNRTを用いた場合、2003年から2023年までの20年間に、肺がんによる死亡者は13万7,000人減少し、心疾患による死亡者は17万3,000人減少するということが示された。

 サメット教授率いる研究チームは、次のように結論づけている。「喫煙者を禁煙にチャレンジするように促し、禁煙試行の成功率を高めるための禁煙治療を改善する取組みが必要とされている。喫煙者の禁煙試行を促すためには、医師や薬剤師など医療関係者による支援を含む幅広い手段が大切であり、禁煙試行の成功は、NRTのような薬物療法の使用によって促されると考えられる」。


*1 禁煙試行率:喫煙者の中で、実際に禁煙を試みた人の割合
*2 ニコチン代替療法:習慣性を持つ植物性アルカロイドであるニコチンへの依存度が高いニコチン依存症の治療法のひとつ。喫煙ではない手法でニコチンを体内に摂取し、その量を徐々に減らしていくことで依存症を解消していく治療法。一般に良く知られているものに、ガム、パッチ(肌に貼るシール)がある。
*3 肺がんと心疾患:喫煙による罹患と死亡のリスクが高いとみなされている
*4 厚生労働省 国民健康栄養調査 2005
*5 GSK Personal communication 2006

この件に関する問合せ先
禁煙広報センター (http://www.kin-en.info) 屈岡(くつおか)/坂本
電話: (03)5445-1273 ファックス:(03)5427-7325
e-mail:info@kin-en.info
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